若手リーダー研修のスタートは「目標達成シート」

大学卒業後、札幌の住宅メーカーに入社し、営業部で3年目。「若手リーダー研修を受けてみないか」と上司に勧められ、20171月から1年間、森山先生のMBLManagement by Learning®)研修を受講しました。

東京を拠点に活動される森山先生は、月1回程度、札幌にお越しいただいて当社に長年お力添えくださっている人材育成の専門家。私にとっては初めてお世話になる先生で、若手リーダー研修といっても、入社時の新人研修の延長なのかなと想像するのが最初は精いっぱいでした。

私を最年少として、社内の各部門から2040代の7名が集まり、若手リーダー研修がスタートしました。

 

研修がスタートして最初に取り組んだのは、「目標設定」。森山先生との目標設定面談を通じて、自分のなりたい姿を描き出し、そこから逆算して「そのためにどうするのか」という行動アイデアを洗い出していきました。目標をぼんやりとしか考えていなかったことを痛感して、自分自身がもどかしくなり、苦痛な時間だと感じていました。

森山先生との本音の面談で、自己理解が深まった

目標達成シートを完成させたあとは、行動に取り組んだ結果を週報や月報などで報告していきました。最も影響が大きかったのは月1回の個人面談。人材育成のプロである森山先生との対話は、自分の営業活動にとても勉強になりましたが、実を言うと、最初は面談が嫌でたまりませんでした(笑)。

 

というのは、私は人と話すのが得意な半面、表面的な会話になりやすく、相手にあれこれ深掘りされるのが苦手だったのです。森山先生から「なぜそう思ったのか」と問われるたびに、自分の考えの浅さを痛感し、早く時間が過ぎてほしいと思っていました。その中で「人に嫌われたくない」という私の根っこの部分をあぶり出されて嫌な気分にもなりましたが、私自身がよく悩み、考え、本音で話すことによって、一緒に解決の道を探ろうと気遣ってくださるのがわかり、だんだんと森山先生に信頼を寄せるようになりました。

”深掘り”によって、営業活動や新人育成の課題が明確に

振り返ると、それまでの私の営業活動は当たり障りのない進め方でした。注文住宅という大きな商材を扱っていながら実のある会話に発展せず、お客様の本音を聞き出せないところが営業上の弱さだったと思います。しかし、森山先生との面談を通じて「思考を深掘りし、話を真剣に聞き、改善策を一緒に考える」という流れを真似することで、私も営業マンとして飛躍につながるヒントがたくさんあると気づいたのです。

 

上っ面ではなく、本当に相手のためを思って接しているか―。それは営業活動だけでなく、後輩の指導においても同じでした。研修前年から新入社員の教育を任されていた私は、良い先輩でいようとつい目先の優しさで後輩に接する傾向がありました。社会人1年目だからこそ、私の育て方一つで今後の人生に大きな影響を与えてしまう。相手の成長を本気で願うなら、やらせるところはやらせ、叱ってでも必要なことはきちんと伝えるべきだと学びました。こうした実務上の気づきが多くあったのは研修中のグループ面談のおかげでもあります。他部署の若手メンバーと議論を交わす機会が持てたことに感謝しています。

求められる役割を考え、道筋を立てて行動する力

研修当初の目標としていた「主任」の職務を与えられたのは201710月。研修を通じて自己理解が深まっただけでなく、自分は会社に何を求められ、どう行動しなくてはいけないかを逆算して考えるようになりました。以前は、仕事を進める中でイレギュラーな状況に直面すると、最後までやり切ろうとせず、途中で違う仕事に切り替えてしまうこともありました。しかし、いまは目標を明確にし、そのための多くの道筋を自分で組み立てられるようになりました。イレギュラーなことが起きても、ある程度は対応できる余裕ができた気がします。

 

また、例えば上司から「この土地が売れ残っているからチラシを作るように」と言われた場合、よりお客様の立場になって見やすい作り方を心がけるようになりました。以前は、物件の情報と価格を掲載すれば十分だと思っていましたが、もっと具体的に検討してもらいやすいよう、新築プランの例を示して総体価格のわかる内容にするなど、効果を上げるための工夫をするようになりました。

顧客満足のため、質の高い提案のできる営業マンを目指す

以前は、間取り・デザイン・設備・価格などお客様の要望をすべて満たすことが顧客満足につながると思っていましたが、研修1年間で考えが大きく変わりました。「お客様の要望を全部盛り込んで家を建てたとしても、お客様は満足しない」と気づいたのです。当社のように注文住宅が主体の場合、お客様は“快適な暮らし”という形のないものにお金を払うので、図面上で打ち合わせを進めていくには、プロとしての提案が重要です。お客様は「吹き抜けがほしい」と希望していたとしても、なぜそう思うのかを深掘りしていくと、実は日当たりが大事で、吹き抜けは必要ないという場合もある。お客様の要望の本質を理解したうえで、根拠のある提案ができる営業マンを目指していきたいと思います。

 

私自身が変わることによって、営業部の若手メンバーの動きも変わりました。私が自分の考えを発信し、目標を示すことによって、しっかりと議論しながら仕事に取り組む姿勢が根づいてきました。この仕事でプロとしてやっていく以上、やるべきことはたくさんあります。会社をより良く変えていくのは一人ひとり。若手の多い会社だからこそ、いまが将来への土台づくりにつながると考えて、日々励んでいます。